豊中小学校事案に係る応接記録



  • 応接日時 平成 27年3月12日(木) 13:00 〜 17:10

  • 応接方法 ■来訪・□訪問・□架電・□受電・□その他( )

  • 先 方 森友学園 籠池理事長、塚本幼稚園 籠池副園長、弁護士 村木氏

  • 不動産鑑定士 **氏、学校コンサルタント ●▲■氏

  • 当 方 統括国有財産管理官(1) 前西統括官、三好上席、清水管理官、濱野事務官



※ 貸付契約の見積り合わせ前に、森友学園から契約書について照会された内容について
回答を行ったもの。


【応答要旨】
冒頭、前西統括官より、別添のとおり意見照会への回答を行う。


(弁護士)国は貸主として、土壌汚染除去等工事をしなくてもよいのか。こちらでしなけ
ればならないことになっているのか。


(前西統括)本地は、もともと土壌汚染及び地下埋設物の存在を明示して売払う予定とし
「ていたものであるが、貴法人からの貸付けの要請を受けてこれに対応したものであ
り、土壌汚染除去等についても、これまで国では行わないことで説明している。


(三好上席)村木先生は、前回2月17日に初めて参加いただいたこともあるため、本件
「の経緯についてご説明する。

① 平成 25 年7月に本地の土壌汚染・地下埋設物について説明し、資料を貸与したこと
② 売払予定の国有地を貴法人の要望を受けて貸付けを検討したこと
③ 平成 26 年 10月に定期借地での処理予定である旨、財務省通達の標準契約書
式により説明したこと
④ 26年11月に貴法人が実施する土壌汚染除去等費用について国と金額協議し
た額を有益費として支払うスキームについて説明したこと
⑤ 平成 26 年 12 月に具体的な契約書案を示して説明したこと等説明。



(弁護士)必要費と有益費は同じ内容ではないと考えるが、土壌汚染除去費用等を支払う。

方法としてそれを有益費とみなし支払うことは、手法として理解できる。ただ、今
まで説明いただいていたとしても、現実的に理事長が理解していない様子であるが。


(三好上席)これまで代理人として委任状を提出いただいているコンサルタント業者(㈱

高等教育総合研究所:本日欠席)も同席している場で説明している。


(理事長)そのコンサルタントは、もう関係ない。そもそも、土壌汚染除去等工事が終わ

り、校舎建築が着手できるようになり初めて地代が発生するものではないのか。


当方で工事するとしても、工事期間に地代が発生するのは納得できない。


(前西統括)土壌汚染や地下埋設物除去工事は、校舎建築と合わせて同時並行的に行うも

のと考えており、借地契約締結後、工事を実施していただくことになる。


(理事長)これまで説明はしてもらったかもしれないが、理解はしていない。していると

も言っていない。


(弁護士)国でできないと言う以上仕方がない。私はこの話が早く進めばよいと考えてい

るが、契約は当事者同士が納得して行うものであり、理事長が納得しなければど
うしようもない。

先程、国は速やかに支払うよう努力する旨の説明があったが、国が早期に支払
うことの担保がほしい。例えば、「(土壌汚染等除去費用に関する)合意書」の中
に「西(大阪航空局)は、支出予算措置ができ次第、速やかに支払う」旨の文言
を入れていただくことはできないか。


(理事長)大阪航空局をこの場に呼んで、いつ支払うか確認させたい。例えば平成 27 年

のいつ支払うかなどを教えてほしい。


(前西統括)合意書に上記内容を盛り込むことはできない。また、当局は航空局より本財

産の処分を依頼されている立場であり、航空局をこの場に呼び3者で話し合う必要
はない。当局としては、実際に土壌汚染費用の支払いを行う航空局に対し、速やか
に予算措置を行い支払うよう強く要請することしかできない。財務局を信じてほしい。


(理事長)そういうことは過去にもあったが、実際信じたことが仇になったこともあった。

「速やかに支払うことを貴局から書面で出せないのか。


(前西統括)できない。


(弁護士)文書は出せないのであれば仕方ないとは思うが、もうここから先は理事長が納
得するかの問題。


(理事長は納得していない様子)


(弁護士)とりあえず今日は引き上げましょう。明日再度訪問する。


(前西統括)明日にして一体何から話をするのか。当局として、文書等発出することはで

きないとの回答は明日も変わらない。本日決着したい。また本日見積り合わせは
行わないのか。


(理事長)財務局を信用しろなどと口頭だけでは信用できない。これ以上あなた達と話を

しても無駄だ。裁判するしかない。いったいこのようなことは誰が決めるのだ。
決める人と話がしたい。


(立川次長)いつどれだけの金額を支払うか不明確なものについて、国としては文書にす

ることはできない。こちらとしては、航空局より処分を依頼されている立場として、
航空局に対し、速やかに予算措置を行い、支払うように指導したい。当局を信頼し
ていただくほかない。


(理事長)こちらとしては何か担保できるものがほしい。我々としても小学校設立の関係

者に対して、説明する必要がある。例えば 27 年内に支払うなどの覚書でもよい。
何らかの文書がほしい。


(立川次長)支払金額が確定していない現状で、書面など作成できないことをご理解いた
「だきたい。有益費の支払いについては、航空局に予算確保し速やかに支払いができ
るよう要請する。100%とは言えないが、小学校新設計画をバックアップするため
早期の支払いについて努力させるので、ご理解頂きたい。


(理事長)その点は分かった。契約書条項については、納得はしていないが、やむを得ず
了解する。

ところで賃料のことで相談したい。小学校は開設当初1,2学年のみの生徒であ
るため、生徒が入ってくる時期に合わせて、賃料を最初低くし、段階的に上げてい
くことはできないのか。学校という公共的施設の設立で国のためにやるものであり、
裁量でできる範囲のことはやってほしい。


(立川次長)借受者の収入の多寡で賃料を調整することはできない。できる範囲のことは

やっている。契約書は、契約当事者双方にとって必要最小限の事項について作成し
ている。国に有利とか、森友学園に不利とか、そういう内容ではない。

国にもルールがあって、仮に理事長からの要請に応じて、条項を削除するような
「ことを行うと、例えば会計検査院のチェックが入った場合、説明ができない。裁量
権限などではなく、できることとできないことがあることは、ご理解頂きたい。


(理事長)賃料も下げられないということだな。頭を冷やして考える。明日、改めて見積
り合わせに伺いたい。




(以上)