豊中小学校事案に係る応接記録





  • 応接日時 平成 27年9月4日(金)10:00~12:00

  • 応接方法 ■来訪・□訪問・□架電・□受電・□その他( )

  • 相手方 (有)キアラ建築研究機関 松本代表、八木氏

  • ㈱中道組 営業部 ■■氏、建設部 松本氏

  • 大阪航空局 補償課 高見係長 木元専門官

  • 当 方 統括国有財産管理官(1)池田統括官、清水管理官



【物件概要】

豊中市野田町1501番地、土地:8,770.43㎡(大阪航空局処分依頼財産)

8月27日(木)の現地での地下埋設物等の確認において、設計業者であるキアラが
不在であったため、今後の工事の進め方等について、中道組がキアラも含めて打合せ
をしたいとの要請があったことから、関係者(キアラ、中道組、航空局、財務局)
で打合せを行ったもの。

【打合せ概要等)
中道組) 先日、現地でも確認いただいたが、現在北東角部分の土壌改良工事を進めて
いる中で、土壌汚染除去深度(2.3m)を超える部分において、黒い地層が見
られガラス屑などの細かな産業廃棄物が大量に出てきている。そのため分別・
処分費用として400万円程度増加することとなる。

また、上記土壌汚染区画の南側の400m程度の部分についても、上記箇所同
様、ガラス屑等の産業廃棄物が大量に含まれている可能性があり、建物建築箇
所となるため3m掘削する必要がある。掘削土については。通常の残土として
の処分は難しく、産業廃棄物処理としての分別処分が必要であり、業者に見積
もったところ、1トンあたり40,000円程度との回答であった。その場合の費用
は4,000万円程度となる見込み(処分見込土量:表面積400m×深度5m×比
重1.5=900トン)


財務局) 今回のようなガラス屑等の産業廃棄物が大量に埋まっている箇所は他にもあ
るか。

中道組) 現状で可能性が高いのは、今回と同じような黒い地層が見られている敷地北
西端の一部分である。その他の場所は実際に掘削して見ないことには何とも言
えないが、それなりの量が出てくると、分別処分費用が億単位になるおそれも
出てくる。


財務局) 地下埋設物をどのレベルまで撤去するかにより費用は大きく変わってくるも
のであるが、建物建築に支障がないレベルまでの地下埋設物撤去費用まで国と
しては支払えないことは、これまでも説明しており理解はしていただいている
と考えている。


中道組) それは十分承知している。しかし、校舎等建築の際には掘削した土を処分す

る必要があり、残土として処理できるのであれば問題はないが、今回のように
大量のガラス屑等が含まれている状況では、処分業者に残土しては受けてもら
えず、産業廃棄物として分別処理する必要があることから、別途費用が発生し
てくることとなる。


財務局) 先ほど産業廃棄物の処理費用は1トンあたり40,000円程度、総額で4,000万
円程度とお聞きしたが、土壌汚染区画の処理費用はどの程度か。


中道組) 土壌汚染区画は計画では939トンであったが、実数は664.3トンとなった。こ
れにより、土壌汚染処理費用としては270万円程度の減となったが、ガラス層
等が出てきたことにより産業廃棄物の分別処理費用として400万円程度が増額 ・
となった。差引合計で1,000万円を少し上回る程度になると思われる。


財務局) 単純な疑問であるが、土壌汚染区画の処理数量と今回話のあった箇所はほぼ
同数量であるのに、処理費用が大きく異なる理由は何か。


中道組) 土壌汚染区画については、業者に無理をお願いして安くしてもらっているた

めである。ただ同業者の受入れ容量の関係から、これ以上の処理をお願いする
ことはできないため、別の業者に見積もってもらったところ、先ほど申し上げ
た1トンあたり40,000万円程度と言われたもの。参考までに申し上げると、現
地で分別作業を行う場合には、機械の搬入や分別作業のための人夫を確保する
必要があることから、1トンあたり13万円程度かかった例もある。費用を考え
ると外部で処理するのが良いと考えたもの。


財務局) 状況はわかったが、同じような数量の処理にあたりあまりに費用が違いすぎ
る。なぜそのような金額になるのか資料等により根拠をしめしてほしい。仮に
支払いが必要となる費用であったとしても、今伺った理由では、国において内
部で整理、説明がつかない。


キアラ) 確認しておきたいことがある。今回の地下埋設物撤去の際にガラス屑等をそ
のまま残した状態で、校舎等建築時において掘削した土を処分する際に、産業
廃棄物処分費用を有益費として国に請求することは可能か。


財務局) 土壌汚染及び地下埋設物撤去の工事が完了した段階で、森友学園、財務局、
航空局の3者で合意書を締結し、支払額が確定するので、その時点で有益費の
精算は終了することとなる。


キアラ) その場合は国に負担を求めることはできないということは理解した。ただ、
森友学園にどのように説明して理解を得るかが問題となる。

中道組) 施主である森友学園に説明し了解を得ていない段階ではあるが、一つの方法
として提案したい。ガラス屑等の産業廃棄物が含まれた発生土を場外処分する
場合には、多額の処分費用が発生することとなるが、国としても有益費の対象
として支払いはできないことを踏まえると、地下埋設物撤去後の埋戻し等に使
用しできるだけ処分費用を抑えることができないかを検討したい。

キアラ) 建築においては、今回のガラス屑等の産業廃棄物があっても、基礎工事等に、
は支障がなく、特に問題はない。


財務局) 中道組とキアラで発生土の場内処分について、他の方法も含め良い手法がな
いかを検討いただきたい。


中道線) 来週9月10日(木)から、地下埋設物撤去工事を東側より順次進めていく予
定としている。キアラとも相談のうえ進めていきたいが、何か問題が出てきた
場合にはまた相談させていただく。


財務局) 了解。有益費支払の予算確保のためにも、土壌汚染及び地下埋設物撤去の費
用が総額でどれくらいになるかを知りたい。


中道組) 当初は工期に余裕がないこともあり、北側部分と南側部分とに分割して地下

埋設物撤去工事を実施する計画としており、当社が北側部分を施工することと
なったことから、まずは北側部分のみの見積書を提出させていただいた。以前
の話では、南側部分は別の業者が受注する可能性もあり、当社で見積りは難し
いとお伝えしていたが、今回開校を延長するとの話になり、工期に余裕が生じ
たことから、費用や効率の面からも現在施工している当社が引き続き南側部分
も請負う可能性が出てきた。今見積りを作成しているので、でき次第提出した
い。


航空局)、当初北側部分の工期は10月末と聞いていたが、南側部分も合わせて実施する
場合、全体の完了時期はいつ頃となるか。


中道組) 年内いっぱいで完了することを見込んでいる。


航空局) 全体を施工する場合に、森友学園からの支払い時期は。


中道組) 南側の2期工事に費用が大きければ、途中で一時金支払いの可能性もあるが、
竣工時の一括払いになると思われる。


航空局) 了解。


中道組) 本日の打合せを受けて、ガラス屑等の発生土はそのまま存置としておくが、
今回話をした特にひどい箇所(黒い地層が出ている400mmの範囲)については、
今後の場内で処分を行うためにも四隅に抗でも打って明示しておくこととす
る。


財務局)了解。9月10日(木)から地下埋設物撤去の工事に入るまでに、本日の話を受

けて一度現地を確認しておきたい。来週で調整したいと思うのでまた連絡させ
ていただく。


《本日の打ち合わせ結果概要)


・当方より、建物建築に支障とならないレベルのガラス層等については、原則有益費支
払いの対象とならないことを明確に伝え、キアラ及び中道組も承諾。(ただし、森友
学園への説明振りについては検討が必要とのこと。)

・上記の国の方針を踏まえ、キアラにおいて建物建築時に掘削した発生土の処理につい
ては、建築に問題を生じないレベルのものは埋戻しによる場内での処理を検討。対応
が困難な場合には改めて協議することで合意。

・支払総額の見込みが示されないと、国としては支払いの可否も判断しづらいため、中
道組に対し、支払総額及びその根拠資料等の提出を依頼。

・工事進捗を停滞させることはできないので、今回問題となった箇所は一旦埋戻しの上、
工事を続行させることとした。