豊中小学校事案に係る応接記録





  • 応接日時 平成 27年5月27日(水)11:00~ 12:25

  • 応接方法 ■来訪・□訪問・□架電・□受電・□その他( )

  • 相手方 森友学園 籠池理事長、籠池副園長、** 弁護士、** 不動産鑑定士

  • ●▲■コンサルタント

  • 当 方 小池管財部長、前西統括官、三好上席管理官、清水管理官



森友学園から5月14日付内容証明郵便により申入れのあった件(売買予約契約書第6
条に定める違約金額の減額)について、冒頭、小池管財部長より、契約書案を提示し
て、次の点を説明。
1.売買予約契約書第4条により、将来の売買価格はその時点での更地価格をその時

点で鑑定評価するものであり、現時点で売買価格を示すことはできないものであ
ること。
2.同第6条について、違約金は現時点での時価額の1割相当額である。この違約金

額を基に、将来の売買価格が決定されるものではないこと。また、本件売買予約
契約において、契約時点での価格を基に計算した額を不履行の場合の違約金とし
て定めることは、十分合理的なものと判断していること。
3.貸付合意書第10条(貸付料の改定)により、土壌汚染及び地下埋設物が除去さ

れ、土地価値が増加すれば、貸付料を修正することとなること。
4.同第12条(指定期日)及び第19条第2項(契約の解除)について、「一切の」の
文言を削除すること。

【応答概要】


理事長)今、ご説明された内容は、理解した。ご無礼だけれども、(内容証明郵便により)

文書を送付した理由は、将来の売買価格が9億3,200万円(違約金9,320万円の割戻し
時価額)でないという、何か担保というか保証、安心材料が欲しいということ。


部長)説明したとおり、将来の売買価格は、その時点で評価するものであり、現時点で

そのような保証は不可能。


理事長)過日、本地の国有財産台帳価格を知ったが、我々の鑑定評価による価格にたま
「たま近いことになっている。つまり、我々の算定した売買価格が妥当なものである
のではないか。


部長)台帳価格は、相続税路線価を基に算出しているが、これは一般的に実勢価格の8

割となっている。また台帳価格は売買価格とは関係なく、未利用地を台帳価格で売
却するルールはない。売却する際には不動産鑑定士による鑑定評価を行っている。


コンサル)おっしゃることは理解している。しかしながら公表されている資料を基に、
「国が処分した財産について、台帳価格と売却額との関係を調べてみた。

(別添資料のとおり)
|3ヵ年(H23年度~H25年度)調査したところ、民間への売却例では、随意契約で台
帳価格を超える売却額となっているのは1例しかなく、ほとんどが台帳価格以下であ
り、一般競争入札と随意契約との平均値をとっても、台帳価格の8割程度の結果とな
った。このことから言えるのは、本地が台帳価格と比較して、あまりにも高いので
はないか。


部長)他省庁の売却事例であり、確たることは言えないが、売却価格は不動産鑑定士に

よる鑑定評価によるものと考える。本地の価格が高いとおっしゃるが、この先どう
・しようと考えているのか。


理事長)我々は、そちらから鑑定評価をしてはどうかと言われて鑑定評価を行ったが、

その結果は全く考慮されず、貸付料も国の鑑定評価のみでしかも高い金額になって
いることに納得がいかない。将来の売買時にも高い価格で購入しなければならなく
なると、財政的にも厳しいものとなる。


部長)民民での契約であれば、売買金額について交渉の余地もあるかもしれないが、国

有財産は公法の規制を受けるものであり、価格決定において裁量の余地はない。


理事長)今回合意した貸付料(2,730万円)を、現時点での時価額(9億3,200万円)で割
り戻すと、利回りが約3%となる。これを当初に聞いていた修正前の貸付料水準であ
る3,000万円台半ばで逆算すると当時の時価額が11億円以上となることが推測され
るとのこと。それではあまりにも高すぎるのではないか。


三好)単純に逆算するとそうなるかも知れないが、利回りにも変更が生じているので、
そのような金額にはならない。


理事長)軟弱地盤の件にしても、それを加味した評価となっていると聞いているが、我々
にすると減価幅が狭く、結果、時価額が高い水準になっていると考えている。


部長)その点は、不動産鑑定士が判断していることである。


理事長)貴局担当者との信頼関係が構築できなかった状態で、貸付料の見積り合わせ後、
ようやく契約という段階で、最後に9,320万円もの高額の違約金が契約書に記載された。


部長)違約金額は、土地の時価額を基にするため、貸付料の見積り合わせ後でないと提
示できなかったもの。


理事長)契約書の他の条文についても、何度か追加され、我々をがんじがらめにしてい
る。変更があった際にきちんと説明してくれれば、議論の余地もあったはずである。


三好)契約書の変更については、その都度、変更案を提示し、変更箇所について説明している。


理事長)説明しているつもりだろう。売買予約契約書の違約金については金額が入って
いなかったため、見過ごしていた。

もっと早い時期に金額がわかっていれば、その時点で議論の余地もあったと考え
ている。先ほどの調査結果を踏まえても高い。


部長)今買ってもらうなら9億3,200万円となるが、将来であればその時点で鑑定評価するもの。


理事長)そうとしても、将来も9億円という高い価格に縛られてしまうことになるのでは
ないか。


部長)将来の価格を今決められないことは解っていただきたい。しかし違約金額につい
ては、現時点で決めておかなければならない。


理事長)それは十分理解している。


コンサル)前回、5月12日にお会いした際、前西さんと理事長の間で、将来の売却価格を
7億5,000万円程度にするというようなニュアンスの文書を交わそうとなったのでは
ないか。


前西)それは全く違う。理事長からは、貸付合意書12条(指定期日)の「一切の」文言
・が厳しすぎるので、もう少し考えてくれないかとのお話であった。話をすり替えて
もらっては困る。●▲■さん、あなたも現場にいたではないか。


コンサル)違約金額を7,500万円に減額することは将来の売買価格を7億5,000万円にする
という約束ではないが、9億3,200万円に縛られないとの保証がほしいので、7,500万円にしてほしいというのが趣旨である。


部長)それはできない。


理事長)違約金額は9,320万円でないとだめか。


部長)そうである。


理事長)国は人事異動で担当が代わるので、我々としては何か担保するものが欲しい。


部長)売買予約契約書で、将来の売買価格は予約完結権を行使する際の更地価格として
いる。貸付合意書及び確認書を含めてこの3点に記載されていることが全てであり、
我々の最終回答である。この内容を了解し合意すればそれが担保となるのではない
か。


理事長)それには信頼関係が重要。信頼できる方と我々は契約したい。

将来購入するにあたって、今回の高い価格を参考に、高めに設定されることを危
惧している。


部長)将来の鑑定評価時にどのように判断するかは鑑定士の判断による。


理事長)我々も早く契約したいと考えているが、信頼関係が出来ていない。


弁護士)売買価格が一番の問題点と考えている。今の時価が将来の売買価格に影響しな

いというのは本当なのか。何か保証がほしい。


部長)文書等での保証はできない。


理事長)我々の要請に対して当初貸付に応じてくれたことについては評価しているし、
本日、部長とお話しさせて頂いて良かった。部長のことは信頼している。


部長)ところで、大阪航空局から寄せられた情報であるが、2日前の5月25日(月)の午
後、中道組という業者が本地の中に入っている事実があり、入口のうち2箇所の南
京錠が、航空局設置のものから付替えられているようであったが、ご存知か。


副園長)私が鍵を潰して付替えた。


部長)理事長もご存知か。


理事長)(首を左右に振り「承知していない」意思表示)


副園長)理事長、一緒に行ったじゃないの。いや、理事長は知らないことにしておこう。


部長)村木先生はご存知か。

弁護士)知らない。


コンサル)(口を挟んで)今の質問は事実関係の確認という意味か。

部長)どういう意味か。


コンサル)言葉のとおりである。


副園長)鍵は、三好が「契約したら鍵を渡す。鍵は付替えてもらっても構わない。」と、
言っていたのに、鍵を渡してくれなかったので、付替えた。


三好)契約が成立していないので、鍵は渡せなかったもの。


副園長)(激高して)お金も払ったやないか。近畿財務局長の押印がある契約書も持っ
ている。


三好)5月7日に契約は成立していない。当日、契約内容に同意いただけないことから契
約を中止するとして貸付合意書の返還をお願いしたが、お返しいただけなかったも
の。同合意書第32条に基づき平成27年5月13日までに公正証書が取り交わせなかった
ので、効力はない。

その点は、5月12日の村木先生の弁護士事務所での打ち合わせの際にも、契約書を
再度作成することで話し合っている。

また、収めていただいたのは保証金であり、貸付料ではない。お返しする性質のお金。


副園長)(聞く耳をもたず)じゃあ、金を返せ!弁護士はこっちの味方や!嘘つき!


(副園長が興奮し、立ち上がる。一方、理事長は冷静。)


部長)本日ご説明した内容が、国の最終回答であるため、契約についての判断をお願いする。


理事長)わかった。


(参考)

・11時30分過ぎに遅れて入室した副園長は、小池部長に対し、終始以下のような罵詈雑
言を浴びせる。

「あんた、アホやろ、こんなんで部長やから」、
「あんたも、前西・三好と一緒や」
「おい、部長」
「こいつ」
「あんたら、(器が)ちっちゃい」
「東京の人間は、皆エリートやから、人間の心が分からんのや」
「血も涙もない」
「冷血」
「なんで、にやけて話しているんや」

・部長から、理事長に対し、「話し合いの邪魔をされるのなら、退室願いたい」と抗議。
・理事長は、「静かにしなさい」と数回たしなめた後、「退席しなさい」と告げるも、
副園長は「いや、私は出ていかない」と退席を拒否し、罵詈雑言を続けた。
・副園長は、無断で、部長の顔写真を撮影した。
・また電話(相手不明)で部長のフルネームを伝えていた。





以上