応答記録



  • 応接日時 平成27年5月27日(水) 14:45~15:05

  • 先方:平沼赳夫衆議院議員(衆・岡山3区・次世代の党)★★★秘書

  • 当方:橋本国有財産業務課長

  • 案件:学校法人森友学園による学校敷地の取得等について




(先方)
○ 本年1月頃、学校法人森友学園への国有地処理に関して、状況をお聞か
せ願ったところであるが、学園の理事長から再度、現場の近畿財務局と協
議しているが進まないとの話が来ている。具体的には、学園が取った鑑定
評価額では7億円程度であるにもかかわらず、財務局は購入価格を9億5
千万円としており、困っているとの内容。ご存じのとおり理事長が大変個
性的な方なので誤解があると思うのだが、差しさわりのない範囲で教えて
いただけないか。


(当方)
○ 先般ご説明したとおり、本件は重要な案件であると考えており、近畿財
務局において、国有財産地方審議会に諮問し了解を得たうえ、売払いを前
提として 10 年間の定期借地権で貸し付ける方針を決定している。その上
で、学園との間で契約に向けて協議中でありますが、契約条項の内容など
にご理解をいただけない状況にあると聞いております。
○ 具体的に申し上げますと、本件に関しては売払い前提の貸付となるため、
10 年後買受ができない場合は、違約金を支払うという条項を入れること
としております。その違約金は現在の時価の1割となりますが、仮にこれ
が 95 百万円とすると、時価は9億5千万円となります。一方、10年後に
ご購入いただく価格は購入いただく時点での時価額によることとなり、違
約金額が入った契約書に押印いただくことが、将来9億5千万円で購入す
ることを約束するものではありません。この点についてなかなかご理解い
ただけないと聞いております。

○ ここで、何故違約金の条項が必要かといいますと、本来売払いで処理す
べきものを諸事情により売払いまでの間の貸付を行うこととする場合、将
来の購入をきっちり担保する必要があるためであります。本件について言
えば、この財産は航空局の特別会計の財産であり、本来は速やかに売却す
べきものであるわけですが、学園側のご事情を最大限考慮して、通常3年
を限度にしか認めない貸付を特例的に 10 年にもわたる定期借地権による
貸付を認めることとしたものであります。

○ これはこの学校の設立趣旨を理解し、ご支援する必要があることを最大
限考慮したものであるわけです。こうした処理を行うにあたっては、今後、
どこから問われても適切に対応していると言い切れることが必要なわけ
であり、そのために違約金という条項を含めて契約内容をきっちりとした
ものにしておくことが必要なわけであります。

○ 将来の売払価格について申し上げれば、国は財政法第9条で適正な対価
なくして国有財産を売払ってはいけないとされており、その時点で、国
家資格を有する不動産鑑定士に評価をしていただき、それをベースに売
払いするということであります。時価よりも安く売払いすることはでき
ないとともに、必要以上に高く売りつけるといったことも行いません。
不動産の鑑定というものは売払う方と購入する方では異なってくるケー
スもありますが、いずれにしても、国として適正な価格での売払いを行
うこととなります。

○ なお、契約条項の中で国として譲歩できる部分は譲歩しておりますが、
只今お話しして点については、適正に処理していると対外的に言えるため
にも是非とも必要なことであり、仮にそうした処理をしないと、多くの方
にご迷惑がかかることにもなりかねません。


(先方)
○ 事情はよくわかりました。理事長は個性的な者なので、財務局の皆さん
に失礼なことを言っているのではないですか。


(当方)
○ 大変ご熱心な方なので、協議の中で、理事長ほか関係者の方から財務
局職員も厳しいお言葉をいただくこともあると聞いておりますが、私ど
もとしてはご理解を得るべく努力を続けてまいりたいと考えます。なお、
本件については、大変重要な案件でもあり、特例的な取扱いでもあるの
で、財務局だけでなく、本省でも処理内容を検討し、承認しているもの
であります。


(先方)
○ 実は理事長から平沼本人に会いたいと電話があったが、議員も不在で
あったので、先ずは課長に事情をお聞きしたところ。事情はよく理解でき
たので、その旨議員にも伝えおく。いろいろご迷惑をお掛けしているが、
引き続き我慢強く対応いただきたい。


(当方)
○ いくつか行き違いがあり、それをもって先方は国の担当者との信頼関
係はなくなったと仰っているようですが、財務局の担当者も真摯に対応
させていただいており、近々、担当部長が理事長とお会いし、ご理解を
いただくよう、只今申し上げた点を含めお話する予定と聞いております。
引き続きよろしくお願いします。


(先方)
○ 本日は丁寧にご説明いただき感謝する。こちらこそ引き続きよろしく
お願いしたい。






(以上)